これからコンペに挑戦したいと思っている初心者の方や既にコンペティターの方に向けて、フレンチスカルプチュアを基本的な事から見直す事により、フレスカのポイントをおさえてスキルアップに繋げて頂くためのセミナー。
《参加者へ伝えたいこと》
基礎のクオリティが仕上がりのクオリティ。私自身の事ですが、フレスカを習い始めてから今日まで、技術のレベルアップをしたい、ここが上手くなりたい、と思った時に闇雲に練習するのではなく、まずは何故そこが出来ないのか原因を考えるようにしています。その原因を突き詰めて行った時、必ず基本の基本であるミクスチュアの量やブラシの角度、フォームなどに行き当たります。上達するためにはそういった基本的なことのように思える工程一つ一つのクオリティを上げる事だと思うので、フレンチスカルプチュアの基本をお話しするセミナーにしたいと思いました。
出 演:吉川あゆ美さん(JNA常任本部認定講師・マスターエデュケーター)
ナビゲーター:仲宗根幸子さん
第80弾のスーパーライブは、昨年の東京ネイルエキスポで世界ネイリスト選手権・チャンピオンに輝いた吉川あゆ美さん。
会場には世界チャンピオンの技術を学ぼうと、多くのネイリストが集まりました。内容は、これからコンテストに挑戦する初心者や頂点を目指しているコンペティター向けに、フレンチスカルプチュアの基本とコンテストスタイルのスキルアップに繋げるセミナーでした。
まず、事前のネイルの仕込みで、左右のストレスポイント付近のサイドラインに小さく角を残していました。これは、フォームを引っかけやすくするためで、吉川さんはここを軸にして、フォームの高さや曲がりなどを調整していました。また、フォーム先端の貼り合わせがきちんといかない場合は、フォームが歪んでいるので、カットからやり直すなど、フォームの装着にかなりこだわっていました。
ワンボール目のミクスチュアの量にもこだわりがあり、ミクスチュアを取るときに、①爪の幅②厚み③長さが作れるミクスチュアの量を取れるように考えて練習し、適正量で無い場合は後で修正していく方が時間もかかるので、取り直した方がいいということです。以前コンペで、適正ではないミクスチュアの量で作った事もあり、後で審査員の先生に指摘された事があるそうです。ミクスチュアの量にこだわったところ、1ボール目の成功率が上がったので皆さんも試して下さいと言うことでした。
さらにパウダーとリキッドにもこだわりがあり、トップエンドを作るときは、少量を素早く動かしたいため硬化の速いパウダーと速いリキッドを組み合わせていました。ホワイトパウダーとピンクパウダーのリキッドについてもそれぞれ別の物を用意し、ホワイトは5本作ったらリキッドを交換するので、コンペではリキッドだけでも4セット用意しているそうです。また、組み合わせるパウダーとリキッドはすぐ横に配置していました。
アプリケーションの時間は、きっちりタイムを計っていて、アプリケーションに掛ける時間、ファイルを始める時間、ピンチを入れる時間をそれぞれ10秒単位で設定。自分の感覚で作っていると、時間に間に合わないことがあり、時間を細かく設定してから、競技時間内に終えられるようになったそうです。世界選手権の場合、競技時間が90分とかなりタイトなので、時間配分にはかなり気を使っているようで、筆をどこでも拭けるようにペーパーは大きい物を敷き、ゴミ袋もすぐ捨てられるように大きめの物を使用しているそうです。
ファイリングについては、図解で説明。ネイル全体を4つに分けてそれぞれに合った角度を説明していました。「ファイルの角度は手で覚えて、目は補助」と言っており、やはり頭で理解するだけではなく、相当の練習も必要なようです。仕上げのバッファーを掛けていくときは、180Gの次の240Gを省いて、280G、600Gの順で三種類使っていました。審査では表面の磨きが重要視されるため、必ずアセトンバフで仕上げたいので、時間を短縮しているそうです。シャイナーについては、指ごとに使っていない新しい面を使うようにもしているそうです。
吉川さんは2011年アジアネイルフェスティバル、全日本選手権でグランドチャンピオンになった翌年から、世界選手権に挑戦し続け、2019年にチャンピオンになりました。最後に「コンテストに出ていなかったら会うことができなかった人たちと仲間になり、自分の世界が広くなりました。何でもそうですが、楽しいと続けられるので、日頃の練習も仕事も楽しく続けて、みなさんもコンペを楽しんでください」とエールを送っていました。
次回、第81弾スーパーライブは、東京ネイルフォーラム3日目、セミナールームで開催します。事前予約の必要がない上、無料で参加できます!! 詳細については、協会ホームページ、特設サイトにて近日発表予定です。多数のご参加をお待ちしております。