会報誌Natiful

【Vol.66】ネイリスト応援企画


仲宗根:審査員は本部認定講師の中から選びます。
金子:審査員を任命するのは大会審査員長ですね。
仲宗根:大会審査員長・副審査員長を務めるのは、講師会の会長・副会長です。
水野:審査員は、本部認定講師の中から厳選しますが、人選は検定試験の試験官としての実績とか。
仲宗根:教育委員会では年4回、認定講師勉強会を行うほか、検定試験の前には試験官の勉強会、コンテストの前には審査員会議も行っています。
それは審査員が視点を同じくするため、同じ目線で作品を見るためのトレーニングです。こうした勉強会への参加意欲や姿勢、公平な目で審査できる人かどうかをみて、私たちは推薦しています。
木下:協会はシステムがしっかりしています。認定講師たちはバーコード付きのカードを持っていて、勉強会の出欠やイベントの協力度などがすべてデータ化されています。そのデータベースを基に選ぶので、たとえば有名な人だからとかいったレベルではなくなっています。
金子:審査員の人選はかなり大変です。
北村:何日もかかりますね。できるだけその人の得意分野に見合った審査に入ってもらいたい。得意分野は見る目もきちんとしています。
仲宗根:出場者が多いコンテストはノミネート(1次)審査、ファイナル審査と二段階ですが、それぞれの審査を誰にするかといったことも適材適所、慎重にみます。


北村:ジャッジペーパーは世界で一番細かい審査項目になっていると思いますよ。
木下:海外ではシンプルですよね。
水野:JNAのジャッジは、国際的にも誇れると思います。
金子:公正を期すために3名1組でジャッジしますから。
水野:2人が高得点を入れているのに1人だけ低い点だったら、それはおかしい。その逆であっても、調べた方がいいということになります。
仲宗根:だから、誤った審査をした人は2度と審査員にも試験官にもなれません。噂では審査の不正をいう人もいるようですが、JNAのコンテストでは絶対にあり得ません。
水野:コンテストの審査終了後、審査員室でジャッジペーパーを審査委員会がもう一度チェックしますからね。
金子:マークシート方式ですから、書き損じでコンピュータが読みとれなくてはいけませんし。
仲宗根:単純に審査表を機械が集計して、順位を決めているだけではなくて、公平な審査を行うための手だてを尽くしていますよ。
水野:審査員室は出入りも厳しいんですよ。
木下:コンテストをやっているのは、審査員だけでないことを知ってほしいですね。さまざまな部署の実行委員部隊、その運営も認定講師たちがやっています。
仲宗根:ところで審査のとき、1本1本の精密度は高いけれど全体の均一性はいま一つという人と、1本1本はいま一つでも10本がある程度揃っている人がいた場合、どちらを取るかといえば。
水野:均一性、バランス。
金子:繊細さ。
全員:やはりバランス!
仲宗根:モデルが採点に入るかどうかと聞かれれば。
北村:そこが検定試験とコンテストの大きな違いです。
仲宗根:検定試験は技術が基準に達しているか否かで合格不合格が決まるけれど、コンテストは微妙な僅差を判断しなければなりませんからね。
北村:甲乙つけがたい作品に順位をつけるのですから、モデルの善し悪しも含まれてくるでしょう。
金子:コンテストはモデル選びから始まりますね。
水野:直前にモデルが使えなくなることもあります。どんな場合でも前向きに挑戦できるように、代わりの人も考えておく必要があります。
木下:モデルさんは選手と一緒にコンテストを戦っていますね。練習の段階から並大抵の協力ではありません。
仲宗根:だから入賞した人たちは皆「モデルさんに感謝します」って言うんですよ。



仲宗根:今年からプロのネイルケアは、塗り方に差が出る”ナチュラルフレンチルック“に変えました。ジュニアとスチューデント部門は、従来通りの赤ポリッシュですが。
ところで、コンテスト会場のライトで「赤ポリッシュが黒ずんで見えて1次に落ちた」って言う人もいますが、私たちはこのライトだとどんな発色になるかといったことも掌握しているんですよ。
北村:黒ずんで見えたから、予選で落とすってことはありえません。
金子:化学的な目にも劣らない審美眼!(笑)
水野:審査するのは、はみ出しや、スムースに塗れているか、赤の放つ光沢などですね。
木下:さらにファイナル審査では、モデルさんを自然光に近いライトの下で審査していますよね。
仲宗根:1次落ちに納得がいかなくて、「どこが悪いんですか」って、くってかかるように聞いてくる人がいます。
北村:そういう人は伸びませんね。大切なところがわからない、見えていませんから。
仲宗根:だから、審査員が悪いってことになる(笑)。それと、道具なども気になるようですね。チャンピオンが使っているものを使えば、自分もなれるって思うらしくて。
水野:スキルと完成度の高い人は、何を使っても巧いですよ。道具ではありません。
仲宗根:ファイナルに進めなかったのって聞かれても、いい作品が揃っていれば、ほんの少しのミスでも大きく順位が落ちてしまいますから。
水野:プロ部門のフレンチスカルプチュアに500名以上がエントリーした時には、450名以上が予選を通過できなかったですからね。
仲宗根:前年に2位3位で入賞した人が、昨年のエキスポでは1次審査落ちをしています。
水野:世界に誇るべき完成度ですね。1位から10位あたりになると、その差は紙一重。
仲宗根:やはり最後まで諦めないで勝負した人が、ファイナルまで残りますね。
水野:自分ではダメだって思っている人が、全体的にいい成績を残しているようです。
北村:謙虚な気持ちで、素直に人の言うことが聞ける人ですね。万年3位・5位の人がチャンピオンになると、頑張ったね、本当に良かったって思います。
水野:ギブアップするか、チャレンジし続けるか…。本人のためにも、初トライでグランドチャンピオンになったりしない方がいいです(笑)。
仲宗根:要はコンテストをどう利用するかだと思いますよ。自分の努力の成果を正視する、どこが悪かったかも含めて。だからコンテストにトライしない人は、最初から負け組です。
水野:順位で自分のモチベーションを高めていけばいいんです。たとえ100位だって、日本全国で100位というのはすごいことなんですから。

仲宗根:ネイティフル・コンテストも大事にしたいと考えています。昨冬は”ワーキングウーマンin TOKYO“をテーマにしましたが、思いが伝わらなかったのか、あまりに意図とかけ離れた作品が多かったので、今年の夏は同じテーマにしました。
木下:トータルビューティをキーワードに、ネイルビューティフルを表現するのが、[ネイティフル]です。
仲宗根:仕事に行くとき、どんなオシャレをしていくのか。生活とかけ離れた過激なファッション、ネイルアートは求めません。生活文化にネイルをどう取り入れていくかを表現するのが[ネイティフル]。
金子:感覚的にずっと以前の[ファンタジックアート]のイメージを引きずっているのか、過度がよいと思われているのかも知れません。その方がわかりやすくて、作りやすいからでしょうね。
水野:足し算、足し算で…(笑)。
北村:引き算にしてほしいです(笑)。JNAとしては、日本女性にネイルを根づかせたいと考えています。だからこそ生活に密着したネイルや、ネイルアートでないと。
木下:[ネイティフル]をキーワードに、一般女性のビューティの意識がネイルを通じて変わっていけばいいですね。昨年もいい作品が無いわけではなかったのですが。
仲宗根:トータル的に見て、
センスが良くないと、コンテストでは上位にいけません。
水野:[ネイティフル]=「上品な」と解釈してもらえばいいんじゃないですか。
木下:スーパーブランドの広告も、ネイルを意識して完成度の高いものを作っています。[ネイティフル]のモード性もそこに結びついていくといいですね。昨年はプロのエントリーが増えましたが、トータルで表現したい人たちが増えてくれると、もっと面白いコンテストになるのではないでしょうか。期待しています。
■審査方法 出場者の多い競技は、ノミネート審査(予選)~ファイナル審査の2段階選抜。
●ノミネート審査…出場選手をブロック分けにして、ブロックごとの担当審査員が上位者をノミネート。
 選ばれた作品(モデル)がファイナル審査に進む。
●ファイナル審査…審査員全員で上位ノミネート作品を審査して、順位を決定。