会報誌Natiful

【Vol.62】スペシャルインタビュー・村主章枝さん

スペシャルインタービュー 村主章枝さん

2006 Nail Queen 文化・スポーツ部門決定!

つねに上質を求め、美しさを増していく生き方。

表情の女優(アクトレス)、情熱のアーティスト 村主章枝さん

2006ネイルクイーン受賞式に先駆けての登場です。問いかけの一つひとつに、真摯な態度。氷上での繊細かつパワフルな情感はどこに秘めているのでしょうか。そこには物静かでイノセントな25歳の少女がいました。

競技の序章はご自身で塗るポリッシュ―精神統一をはかり、気持ちを昂めて、指先からのオーラが届けとばかりに、氷上の美を紡ぎます。

ネイルは競技に絶対に必要なアイテム

――村主さんにとってネイルとは?
氷上で演技するとき、絶対に必要なアイテム。私の思いを爪の先からレイザービームのように、観客の皆さまへ届けたいと思って演技しています。
 指先をきれいに見せたいというだけでなく、心をこめた演技を爪の先から発信するというか、遠くのお客さまにも気持ちが伝わるようにとの願いをこめてネイルをしているんです。

――どんなネイルがお好きですか?
爪はあまり短いときれいに見えないし、長いとジャンプするとき指を握りしめるのに不都合。いつも自分で微妙な感覚を確かめながらファイルして、マニキュアをします。

――競技前はいつもネイルを?
試合の時、ネイルをしてないと忘れ物をしてしまったような感じがするので、必ずするようにしています。
 マニキュアするときの繊細でこまやかな神経は、スケートにも求められるもの。ポリッシュを塗るのって、針の穴に糸を通すような集中力が必要ですね。マニキュアをすることで試合への気持ちを昂め、精神を集中させているところもあります。

――マニキュア(色)の好みは?
衣装に合わせて選びますが、基本的にはパールの入ったものを選ぶようにしています。すごく手の込んだことは出来ないんですが、アートもちょこっと自分でします。ポリッシュは、ファンの方がけっこうプレゼントして下さるんですよ。指先のおしゃれを楽しみにしてくれているみたいで。

――とくに足の爪は酷使されるのでは?
足の爪が長くなってくると、スケート靴にあたって痛くなったりしますし。手もそうなんですが、爪の長さによって重心の力の入れ具合も変わってしまいます。
爪は長すぎても、短すぎてもダメ。競技の時、爪の微妙な長さがとても影響してくるので、けっこう気を使いますね。でも夏はサンダルを履いたりするので、ペディキュアを楽しみます。

――リンクでは寒さすら感じませんか?
実はすっごい冷え性です(笑)。薄くて、動きやすくて、温かい長袖の下着を着たり、冷え性対策は色々やっています。夏場でもリンクの上では絶対半袖は着ません。やはりカラダが資本ですから。海外のスケートリンクの環境は、日本と違って、温かくしてあったりしますね。

――「土壇場の女」の異名があるそうですが?
性格的にノンビリしていると思われているのか、自分じゃそんなつもりはないんですけれど、コーチたちに「おしりに火がつかないとやらない」とか言われるんですよ。
土壇場でいつもの力が発揮できるというのならいいのですけれど。なんか嫌じゃないですか、普段ちゃんとやってないみたいで(笑)。

Profile
村主章枝(すぐり・ふみえ)/avex所属


フィギュアスケーター。全日本選手権優勝5回。
世界フィギュアスケート選手権2002年・2003年銅メダル、2006年銀メダル。
2003年グランプリファイナル優勝。
2002年ソルトレイクシティ・オリンピック5位入賞。
2006年トリノ・オリンピック4位入賞。

スケート靴を初めて履いたのは6歳、本格的に始めたのは中学3年生。
早稲田大学教育学部社会科社会科学専修卒業。


村主章枝さん関連リンク:
>>Fumie Suguri Official Website


Nailist Tomoko Ito
Stylist Aya Ito
Hair & Make Michiyo Hosokawa
Photographer Takehisa Hamachi

――村主さんにとって「美しさ」とは?
顔の造作がきれいとかいうことでなく、肌の調子であったり内側から出てくるものだと思っています。お化粧を取ったらボロボロは嫌なので、そういうことに気をつかいます。食べ物もカラダにいいもの、質のいいものを選んで、バランスよく摂るようにしています。

――日頃、おしゃれで気をつけていることは?
指先にまで気を配れる女性になりたいと思っているのですが、どうしてもカラダのケアが優先になるので、可哀想に手指は一番最後になっちゃいますね。ふだんはお風呂に長く入るとか、カラダのストレッチ。リンクは乾燥しているので、クリームなどで保湿対策も必要なんですよ。冬はお肌がガサガサになって、それが疲れの原因にもなるので。

――最近、一番の感動は?
毎日、いっぱい感動があるので、どれがというのはなくて。やっぱりスケートで新しい発見があることですね。”日々新“毎日、発見がありますよ。スケートが好きなので、スケートが出来ることが幸せ。
今シーズンも新しいことにチャレンジしているので、試合で発揮できればいいなと思っています。

――ネイリストに対する印象は?
DVD(昨年のEXPO)を見せていただいたのですが、ネイリストの皆さんが一生懸命取り組んでいるその目、姿勢がとてもきれいでした。
スケートとネイル、形も表現も違いますが、アーティストとしての姿勢、競技にチャレンジし続けるという情熱や意気込みは共通していると思うんです。

――最後にネイリストへメッセージを。
私はスケートをする時、一生懸命取り組んでいる姿が人の心に届けばと思ってやっています。人の支えで好きなスケートをさせてもらっているのでおこがましいのですが、自分が頑張ることで、幸せのフィードバックが出来ればいいなと思って頑張っています。
ネイリストは「お客さまをきれいにしたい、きれいになって欲しい」と願ってやっているのだと思います。自分が好きでなければ続けられないし、一生懸命になれないし、本気になれないと思います。
自分のしていることが、ネイルが、そういう位置づけであったらと思います。